太田に訊け

『 太田茂の40年史 』 Vol. 25       BELVEST

先日お店で開催したベルベストのオーダー会。
こんな田舎町までイタリアから来ていただき嬉しかったですね。
イタリア人も磐田REUNIONのロケーションにはビックリしておりました。

ロケーションもそうなんですが、もっと驚いていた物があります。

30年以上前の「 OLD ENGLAND 」のブレザー。
これにはBELVESTマスターテーラー 、ステファノさんもビックリしておりました。

当時、オールドイングランドの定番ブレザーといえば、
英国のAUSTIN REED(オースチン リード)製というのが当たり前だったんですが。
僕が見つけたのはイタリア製、しかもBELVEST製だったんですね。

オースチンリード製はかなりの人が持っていましたので、
僕は同じ英国製でも少し高いチェスターバリー製のジャケットなんかを好んで購入しておりました。

当時は何処のブランドはイザイア製だとかベルベスト製だとか、
ニットは何処製だとかそんなことばかり調べては購入していた覚えがあります。

40年以上在籍のマスターテーラー ステファノさんがまじまじとタグをチェック、
間違いなくベルベスト製で、自分が携わったかもしれないと嬉しそうにしておりました。

そしてこの素材、現在でもベルベストの生地バンチには定番素材として
使われてるんですね。

肩の作り方なんかも基本的には30年前のモデルと現在ではそんなに変わってないというのが
ベルヴェストの凄いところ。
この作りのモデルは今季からあった、CEOモデルの原型だと言っておりました。

ということで、僕のBELVEST歴は35年といったところですので
なかなか長い間ベルベスト好きなんだなということが今更ながらわかりました。

1980年代後半から、有難いことに前職の会社でヨーロッパに
出張させていただいていたので当時のカッコいいブランドの物は今でも大事に取っておいてあります。

洋服はいろいろ残してあるのですが、
仕事をフランスやイタリアでしていた資料なんかはほぼ無いという、
いかに仕事もせず洋服ばっかり買って楽しんでいたという太田らしさ。
当時の会社にも申し訳ないところ。
この辺が、ビームスの中村さんとの違いですね。
反省しなければいけないところですが、今となってはどうしようもありません。
僕の頭の中の経験値と当時の服を見ながら思い出していくことしかできません。

それでも経験のない服屋さんよりは少し語れるとは思いますね。

色々なイタリアンブランドがあり、それぞれいい物だと思いますが、
REUNIONはこれからもBELVEST推しでいかせていただきますので
どうぞよろしくお願いいたします。